Blogot - 旅とF1と車と男の嗜み

旅とF1と車と男の嗜みをテーマとした後藤康成のブログ。

Zimbra Desktopのアーキテクチャ

Yahoo! Zimbra Desktop(YZD)ベータがリリースされて1ヶ月が経過した。多くの米国のメディアで取り上げられているが、日本においては、Yahoo! Japan IDとの連携がされていない事からあまり取り上げられていない。ZCS(Zimbra Collabolation Suite) 5.0 については現在フィードパス社で日本語ローカライズの最終段階に入っており、僕も開発環境をベースにこのYZDも評価利用している。今回は簡単にYZDのアーキテクチャを紹介する。

このYZDをZCSとシンクして利用するにはZCS5.0が動作している必要がある。POP/IMAPクライアント、Gmailのクライアントとしてはそのままメーラー+スタンダローンのコラボレーションスイートとして利用できる。パフォーマンスについては、定期的にサーバーサイドとシンクしているものの当然ながらクライアントで動作している事から、サクサクと動作する。

ZimbraオリジナルのYZDは既に多言語対応しており、インストール時に日本語を選択可能である。細かい日本語表現がイマイチマッチしていな語り、一部英語のであったりと、完全日本語対応とはいかないが、ZCSを利用しているユーザーが利用するには十分である。

YZDのアーキテクチャはZCSのスモールセットである。大きく違う点はクライアントプラットフォームにネット接続されていない状況でもWebアプリケーションが利用できるMozilla Prismを採用。データベースには軽量RDBMSのApache Derbyが採用された。このApache Derbyは、2004年にIBMからApacheソフトウェア財団にコントリビュートされたCloudscapeベースのDBMSである。

なお、アプリケーションサーバー(サーブレットコンテナ)はサーバーサイドと同じZCS5.0から採用されたJetty(ZCS4.5まではTomcat)である。Tomcat同様にこのJettyはWebサーバーの役目も担っている。

ZCSアプリケーションは、Javaインプリメントである事からMac, Linux, Windowsのマルチプラットフォームで動作可能である。基本的にはサーバーサイドのソースコードがそのままクライアントコンピューターで動作する。

このようなJavaの特長をを活かしてアーキテクチャ設計されているWebアプリケーション・クライアントアプリケーションはなかなか無い。クールなアーキテクチャ設計である。