徒然草とスティーブ・ジョブズ

「よき細工は、少し鈍き刀を使ふ、といふ、妙観が刀は、いたく立たず」彼は利きすぎる腕と鈍い刀の必要とを痛感している自分のことを言っているのである。物が見えすぎる眼をいかに御したらいいか、これが徒然草の文体の精髄(せいずい)である。 (小林秀雄著・「徒然草」より) これは小林秀雄が、あの吉田兼好を評した…