Blogot - 旅とF1と車と男の嗜み

旅とF1と車と男の嗜みをテーマとした後藤康成のブログ。

CTOのミッションってなんだ?

フィードパスにおいてCTO(最高技術責任者)という肩書きを持って2年経つが、米国とは異なり日本の多くのインターネットベンチャーを見てみると、IT企業でCTOという肩書きを明確に表しているマネジメントチームは決して多くない。多くは技術担当取締役的な肩書きである。ではCTOのミッションとはどのようなものなのだろう。Webでサーチしてみても、決定的な説明が掲載されているサイトを見つけるのはむずかしい。つまり、CTOはCEO(最高経営責任者)、COO(最高執行責任者)、CFO(最高財務責任者)と比べてあいまいなミッションなのである。(恐らく)

模範的なCTOがいるとすれば、最新テクノロジーをベースにした自社向かうべきテクノロジーを明確に示し、テクノロジーロードマップを策定し、エンジニア リングチームにリスペクトされ、インターネットサービス開発に必要なアーキテクチャデザイン、アプリケーション開発、インフラスキル、開発プロセスマネジ メント、ヒューマンリソースマネジメントとあらゆるテクノロジースキルセットを有する頭脳明晰なウルトラエンジニアであれば、マネジメントチームは怖いも の無しなのだが、そのようなスーパーCTOはまずいない。現実にこれまで多くのエンジニア経営者とあってきたが、このようなエンジニアには出会ったことが 無い。

逆に上記のようなテクノロジースキルセットを専門とする、アーキテクトやマネージャが存在すればエンジニアリング組織は機能するはずだ。

IT企業、特にスタートアップベンチャーがスタートアップに成功し、ミドルステージからレイターステージで成長を続けるにはテクノロジーの観点から重要な経営意思決定を行う局面が多くある。一般的に、CEOは財務的な観点やビジネスサイド(セールス、マーケティングなど)から見た観点では専門分野であることが多く、COOあるいはCFOからの提案をMake Senseできるイシュー多いが。ところが、技術分野でのCEOが最終的な意思決定、特に限りあるキャッシュをテクノロジーに投資する際の意思決定を行うには、投資対象のテクノロジーが経営戦略に整合性がとれているかが前提でそのテクノロジー投資のメリットさらにはROIが明確であり、定量化したリスクを元にリスクコントロール可能かを判断し意思決定を行う必要がある。CTOはCEOが最終的な意思決定を行うために、テクノロジースキルセットに加えて経営的な観点が必要なのである。

というのが現時点での僕の考えるCTOのミッションである。