今年のキーノートの目玉は次期 Mac OS の Leopard の機能詳細が中心になり、Apple の Web ブラウザである Safari の Weindows 対応、そして iPhone のデモと、例年に比べてサプライズ感は少なかった。
今回の目玉である Safari の Windows 対応については、Apple の Mac OS シェア拡大戦略が見え隠れしていることは間違いない。
Internet Explorer のマーケットシェアは78%であり、ブラウザ市場ではマイクロソフトの寡占状態である。さらに Internet Explorer は Windows OS の一部となっており、Microsoft Office 製品との強力な連携機能がある中で、現在わずか 5% の Safari を Windows版 を市場投入するのには大きなワケがあるはずだ。
これまで Apple は Windows のアプリケーションとして iTunes を市場投入している。Windows Media Player があまりにもイケていなかったことに加えて、iPodとの連携があってiTunesは5億以上のダウンロードという爆発的にヒットを記録してる。しかし、今回の Safari の Windows 対応は、iTunes 戦略とは違う。
では、市場投入するその理由とは、まず第1に29日に米国にて発売されるiPhoneである。今後 Mobile デバイス市場において、IPhone がマーケットシェアを拡大していくことは間違いない。この iPhone のブラウザには Safari のコアエンジンが搭載されることから、Safari の User Experience を高める戦術。
さらに次期 Mac OS の Leopard では Windows XP/Vista と共存できる機能である BootCamp がビルトインされる。つまり、Mac ユーザーが Mac Pro や Mac Book などのマシンで Windows XP/VIista を利用できる。つまり、Windows を利用する際もブラウザは Safari を利用できるのだ。現在最も利用するソフトウェアはブラウザ。その中で Safari を投入することの意味は極めて大きい。
βバージョンとあって、日本語対応されておらず、CNet の記事では今後も日本語対応の具体的なスケジュールは決まっていないとのことであるが、日本語対応版 Safari は今後間違いなくリリースされると確信している。
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