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2011.08.26
徒然草とスティーブ・ジョブズ
「よき細工は、少し鈍き刀を使ふ、といふ、妙観が刀は、いたく立たず」
彼は利きすぎる腕と鈍い刀の必要とを痛感している自分のことを言っているのである。物が見えすぎる眼をいかに御したらいいか、これが徒然草の文体の精髄(せいずい)である。
(小林秀雄著・「徒然草」より)
これは小林秀雄が、あの吉田兼好を評した文章の引用である。
この兼好のような利き過ぎる目を持った、インターネット産業界に最も影響力のあるカリスマ・アントレプレナーが昨日第一線を退いた。
彼はこの30年あまり常に革命的な製品で新たなる世界を創り続けた。ここ30年多くのテクノロジー・ブレークスルーを乗り越えて成長を続けてきたコンシューマー・エレクトロニクスとインターネット産業、その時々の成長過程で起こりうる環境の変化と実現できる世界が常に彼には見えていた。いや、見えすぎていたのである。
その見えすぎる目を御することができず、若い頃には失敗もし一時第一線を退いたが。復帰後は見えすぎる目を御することのできる鈍い刀を利用する方法を覚えたのだろう。世に送り出す製品のほとんどが大ヒットしたのである。
世界はどう変わるのか? いや、どう変えるか?
おそらく彼の頭の中はつねにそのテーマで一杯だったのではないか。考えに考え抜き、それを時間をかけて実現し、ここぞというタイミングで世に送り出したのである。しかも、だれもが驚くような芸術的なプロダクトに仕立て上げて。
メディアなどでは彼を評するときエバンジェリストというコンテキスト共に語られることが多いが、5年後、10年後の世界のビジョンや世界観を語ったビジョナリストやエバンジェリストではない。彼は正真正銘の革命家であった。
ミスター スティーブ・ジョブズ。もうあなたの作品を手にできないと思うと本当に寂しい。
2011.08.24
Yahoo!のリアルタイム検索を利用する
前回Google+のリアルタイム検索についてのエントリーをしましたが、今回はその続編のエントリーです。
Googleのリアルタイム検索とスイッチするように、6月14日にYahoo! JapanはTwitterとの提携を発表し、リアルタイム検索メニューがYahoo! Japan!の検索オプションとして組み込まれています。知っての通りYahoo! Japanの検索プラットフォームはGoogleのサーチエンジンを採用していますので、Yahoo! JapanはのGoogleとTwitterというウェブデファクトのプラットフォームを利用して検索を提供していることになります。
僕らは常にフレッシュな情報を求めてウェブにアクセスしています。数年前ブログの普及により情報のサマリーがキャスティングされるリソースとしてRSSフィードが定着しました。今ではTwitterが情報をストリーム化したことで、フレッシュな情報のコモディティー化が実現され2次情報、3次情報としてストリーム上でリレーションされマルチキャストされている中で、リアルタイム検索は情報のクオリティーと即時性が求められるようになっています。
Yahoo! Japanのリアルタイム検索を利用するには、Yahoo! Japanの検索結果画面 > メニューバーの一覧をクリック > ドロップダウンリストにリアルタイム検索が表示されます。あるいは http://realtime.search.yahoo.co.jp/ から検索することができます。
さらにYahoo! Japan 公式iPhoneアプリのキーワード検索からもリアルタイム検索が利用可能となっています。
2011.08.21
Google+とリアルタイム検索
7月5日にリアルタイム検索がGoogle検索のサイドバーからなくなりました。Googleでリアルタイム検索ができなくなった原因はTwitterとの契約が満了したことによるようです。このエントリーを書いている現在でもGoogle検索のサイドバーにはリアルタイム検索のリンクが復活していません。
Googleはリアルタイム検索を諦めたのか?
タブン答えはノーです。Google+がその役目を果たすのではないかと予想されています。Google+にはPublicモードでのストリームへのエントリーが選択できることから、Facebookとは異なりGoogle+のアカウントを持っていない人にでもエントリー内容が公開されることになります。つまりGoogleのサーチエンジンにインデキシングされるということです。そうなるとGoogle+のエントリーがリアルタイム検索として表示されるようになるはずです。
この期待は大きいのですが、本日時点ではGoogle+のエントリー情報はヒットないようです。近い将来リアルタイム検索のオプションが復活しGoogle+のエントリーが結果として表示されることになるでしょう。
ソーシャルメディア上でGoogle+はTwitterやFacebookと同じレイヤー、所謂ソーシャルというコンテキストで議論されていますが、Google+の本質はソーシャル機能ではなく、本来の土俵である検索テクノロジーと考えています。ホットなキーワードを検索するにはTwitterの検索を利用する人が多いでしょう。Twitterでの検索結果(特に日本語キーワード)は期待通りの結果とならないことが多いようです。Facebookに至ってはクローズドなネットワークのためにパブリックな検索エンジンにヒットしません。さらに、人物検索に関しても今のところ決定的な検索エンジンは存在しません。
現在GoogleがWeb上の検索で(満足する結果に)たどり着けていない領域は、リアルタイム検索と人物検索です。Google+はこの2つの領域をカバーすることになると僕は考えています。
2011.08.20
picplzとFlickr
iPhoneからTwitter/Facebookなどソーシャルメディアと連携できる Photo クリップサービスに Instagram を利用していたが、ゴールデンウィークから picplz に乗り換えて使い込んでみた結果、picplz を使い続けることにした。
Instagram のスクエア(1:1)タイプが馴染まなかったのと、Webブラウザで閲覧できアクセスカウントが確認できる点。まぁ、好みの問題です。
この、picplz のサービスを提供している Mixed Media Labs はサンフランシスコベースのスタートアップ。 Andreessen Horowitz がインベストメントしていて、Marc Andreessen がボードメンバーにいる毛並みのよいスタートアップ。
一方、Instagram もご存知 Benchmark Capital がインベストメントしている。(ちなみに SeedでAndreessen Horowitz もインベストメントしている)
個人的には、長年 Flickr を Photo アーカイブとしては利用(5000枚以上の写真をアップしている)しているので、Flickrにこの手のスマートフォンアプリを頑張ってもらいたいな。
追伸
本日からBlogotのヘッダーイメージをリヨンからプロバンスのPhotoに変えてみました。
2011.08.11
アルルの跳ね橋と円形競技場
前回バケーションで南フランスを訪問するエントリーをしましたが、時間を見つけては南フランスの現地情報を収集しています。このように旅の前に現地情報を収集することも醍醐味の一つですね。一昔前であれば旅の情報収集も雑誌をはじめ旅行記やガイドブックに頼っていましたが、IT化した昨今ではインターネットから相当な情報が収集できます。
ご存知Googleマップのストリートビューは各国をカバーしています。Googleマップの見たいポイントにペグマン(人形のアイコン)をドラッグすることで、街並みや景色が表示され360 度見渡すことができ現地にいる錯覚にとらわれそうです。
もちろんアルルもGoogleストリートビューで景観を確認できます。(全てのエリアではないですが)
アルルの中でも観光地として人気が高い(らしい)あの有名なゴッホの名作「アルルの跳ね橋(ラングロワ橋)」の現在の景観をGoogleストリートビューで見てみるとこんな感じです。まさに、約120年前この場所でゴッホがカンバスを置きパレットで絵の具を混ぜながら描いた状況がリアルに想像できます。
Deutsch: Le Pont de l'Anglois
Vincent van Gogh
アルルには世界遺産のが点在しています。「アルルのローマ遺跡とロマネスク様式建造物群」として、市内に残る以下の古代から中世にかけての建造物である円形闘技場、古代劇場、地下回廊とフォルム、コンスタンティヌスの公衆浴場などが、1981年に世界遺産に登録されました。これらの世界遺産は半径1キロメートル以内にあるので歩いて世界遺産めぐりができます。
Googleストリートビューは道路沿いに沿った景色を確認でいますがさすがに円形闘技場からの景色までは確認できません。そんな時にインターネットの仮想現実パノラマサイトである360citiesを使うときれいな画像で360度ビューが確認できます。ITの力を借りれば、シミュレーションさながらの旅行プランが立てられますね。
Arles Roman Arena in France
360citiesで見た円形競技場
2011.08.09
南フランスへの旅
9月の後半にバケーションをとって南フランスに行くことにしました。訪れるのはパリからTGVで3時間弱のアヴィニョン、サン・レミ・ド・プロヴァンスそしてアルルです。(旅の最後にはパリにも行きます)
行き先でピンと来た人も多いでしょう。そうゴッホをめぐる旅です。ゴッホとゴッホの作品をこよなく愛する僕としては晩年を過ごしたアルルと最期の場所であるサン・レミ・ド・プロヴァンスは予てから訪れたい場所でした。
もちろん子供の頃からゴッホについては知っていましたが、より深くゴッホに傾倒したのは20代の中頃でしょうか、僕の最も尊敬する批評家の小林秀雄の名作「近代絵画」や「ゴッホの手紙」に感銘を覚えたことが始まりです。
それからというもの東京の東郷美術館はもとより、東京にゴッホ作品が来るたび美術館に足を運び、さらにはパリ、アムステルダム、ニューヨークなど世界各国に点在するゴッホの作品を見てきました。
ゴッホの作品は彼がアルルに移り住んでから、黄色を基調とした独特の色彩に変わったと言われていますが、彼がアルルやサン・レミでのカンバスに描いた風景をこの目で見てきます。
「絵画における色彩とは、人生における狂熱のようなものだ。これを番するのは並大抵のことではない。」Vincent van Gogh





