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2008.01.20
Appleのちょっとマイナーな新製品
Posted on 2008.01.20 :23:05 in コラム Category
16日のMacworldで発表されたMacBook Airが多くのブログで話題になっているが、先週MacBook Airを横目に発表された製品で2つほどBuyNow!した。一つはiPod touchのソフトウェアアップグレード。iTunesを7.6にアップグレードしてから「BuyNow!」。「Mail」、「Googleマップ」、「天気」、「株価」、「メモ」と5つのアプリケーションがセットになって2,480円いる。
「Mail」は携帯電話でいつでも読めるのだが、iPod touchのスクリーンのメールは携帯電話よりも格段と読みやすい。こうなるとiPhoneが欲しくなる。「Googleマップ」は11gの54Mbpsの環境でも一呼吸ぶん描画に時間がかかるが、我慢できる範囲である。
結構気に入っているのが「天気」である。ここ数日は首都圏も今シーズン一の寒さだったためにまめにチェックした。Yahoo!の天気情報をベースコンテンツにしているこのアプリケーションは国際主要都市は当然のことながら国内の東京都内の市町村、県庁所在地などの都市をカバーしており現在の気温がすぐにわかる。(ちなみにこのブログ書いている現在の東京の気温は6℃である)
「株価」についてはYahoo!ファイナンスがベースコンテンツで米国のストックマーケットの20minディレイの情報が表示される。日本のストックマーケットはカバーされていない。(僕の使った限りでは。)まぁ、携帯ブラウザで証券会社アクセスすればリアルタイムが分かるので"よし"としよう。
もう一つはマイクロソフトのOffice:mac 2008。(ジョブスのプレゼンの中では、かなりマイナーな発表ではあったが)仕事上Officeドキュメントを扱うことが多いので、Keynoteと共に良く使うオフィスアプリケーションである。これまでのOffice:mac 2004ではWebブラウザなどでキャプチャした画像をそのまま貼り付けると、Windowsで表示できないなどの互換性が今一であったが解消された。(ビットマップ画像にして貼り付けるとWindowsでも表示される)。ユニバーサルバイナリー化されたことで、サクサク動作するのも嬉しい。
今回のOffice:mac 2008バージョンアップで最も感動的なのは、そのユーザーインターフェースの卓越さである。WindowsのOffice2007をちょっとばかり利用したことがあるが、旧Officeとはユーザーインターフェースが変更されており、直感的に分からないユーザーインターフェースだった。しかし、Occice:mac 2008のユーザーインターフェースは分かりやすく新機能も難なく利用できる。当然のことながらWindowsのOfficeとmacのOfficeではユーザーインターフェースチームが違うのだろう。(恐らくマイクロソフトでもmacをプライマリーコンピューターとして日常的に利用できるチームなのだろう。)もう一つの改善はアプリケーションの性能である。このiPod touchとOffice:mac 2008、この2つのニューアプリケーションで先週はご機嫌にオフィスワークをこなした。
ちなみに、自宅で利用しているMac Book Pro、オフィスで利用しているMacBookそれぞれ格段不便を感じていない(多くの人が問題視する持ち歩く際の重さはあまり苦としていない)ので、MacBook Airはまだまだ購入意欲が沸いてこない。MacBookの完成度が高いということであろう。と購買欲が沸いてこないように自分を制する。
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2008.01.18
J-SOX法とメール監査
Posted on 2008.01.18 :18:49 in ネットビジネス Category
昨年の2007年2月15日に金融庁企業会計審議会は金融商品取引法(通称:日本版SOX法)で求められている「財務報告にかかわる内部統制の評価及び監査」に関する実施基準を含む、「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の設定について(意見書)」を承認した。
この、「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の設定について(意見書)」のP16に掲載されている「ITの利用及び統制」によれば、
(前略)一方で、ITの利用は、例えば、経営者や組織の重要な構成員等が電子メール等を用いることにより、容易に不正を共謀すること等も可能としかねず、これを防止すべく適切な統制活動が必要となることにも留意する必要がある。(後略)
ここでいう"適切な統制活動"とは、送受信されるメール内容の監査である。つまり役員、社員の送受信するメールを蓄積し検索および閲覧できるしくみが要求される。
Googleで「メール監査」というキーワードを検索すると、多くのAdwords広告が表示されるように、「メール監査」機能の導入は上場企業およびそのグループ会社の優先施策事項となっているようである。
このような市場ニーズに応え、feedpath Zebraは1月16日の新機能リリースでこのメール監査に対応した「メールアーカイブ&監査オプション」を用意した。
「メールアーカイブ&監査オプション」は全ユーザーのメール容量と同じディスク容量スペースを別に確保し、管理者権限を持つユーザーにだけ、全送受信メールをWebクライアントで閲覧/検索(監査)できるようにするオプションである。
1GBあたり1,050円とSaaSならでわのリーズナブルな料金でオンデマンド提供する。
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2008.01.08
「ウェブ時代をゆく」と小林秀雄
Posted on 2008.01. 8 :00:13 in コラム Category
昨年末のブログで書いた通り、この正月休み後半に読み始めた梅田 望夫氏の「ウェブ時代をゆく」を本日読み終え、ちょっとした衝撃を覚えた。
最初に感想を一言で表すとすれば、「ウェブ時代をゆく」は「ウェブ進化論」の続編としてのポストWeb2.0的なインターネットジャンルの書籍ではなく、「ウェブ」という現代社会の「バーチャル・モンスター」を「哲学的」な切り口で批評した斬新な文学作品である。
読み始めて最初に感じたのは、梅田氏の文体の変化である。これまで僕の読んだ梅田氏の作品である「シリコンバレーは私をどう変えたか」、「ウェブ進化論」、「シリコンバレー精神」などの文体とは異なる文体で表現されており、その文体変化の所以を探りながら読み進めていった。
ベストセラーになった「ウェブ進化論」はウェブに身を置くインサイダー的な視点にたって軽快な文体でウェブの進化について展開されており、梅田氏が自ら「ウェブ進化論」で定義している「あちら側」視点での文体である。「あちら側」とは「インターネット空間に浮かぶ巨大な情報発電所とも言うべきバーチャルな世界」(ウェブ進化論 p057)である。それに対して「ウェブ時代が行く」は現実社会からウェブを捉えた文体となっており、ウェブを鳥瞰的な立場で批評するスタイルの文体になっている。これは「こちら側」と表現してよいだろう。こちら側とは、「私たち一人一人に密着したフィジカルな世界」(ウェブ進化論 p056)
さらに文学的な観点から見ると「ウェブ進化論」は梅田氏がこれまでシリコンバレーでの経験を中心に、ウェブの進化を語っている。小説で言えば私小説に似ているだろう。一方「ウェブ時代をゆく」は小説ではなく批評だ。ウェブに身を置くエンジニア、起業家はもとより小説家、哲学者、さらには批評家の小林秀雄に至るまで、実社会の人々の言葉や文献の引用を元に梅田氏のウェブ論を様々な角度から批評している。この批評の文脈は「ウェブ進化論」で示したウェブの進化というテーゼ(命題)に対して2年を経たウェブの現状を弁証法的なアプローチをとって結論付けているといえるだろう。梅田氏がこのような卓越したストーリーでウェブを表現をできるのは、様々なジャンルの書物を読んでいることが伺い知れる。
読後にわかったことだが、梅田氏曰く、メイキング・オブ「ウェブ時代をゆく」で「ウェブ時代をゆく」のルーツを語っている。そのルーツは小林秀雄の名作「近代絵画」をロールモデルとしているとのことである。
『ウェ
ブ進化論』のロールモデルは小林秀雄の『近代絵画』でした。僕は、「絵ってどこが面白いんだろう」と長年思っていたのが、あるとき、『近代絵画』を読ん
で、「こういうことだったのか」と、目からウロコが何枚も落ちる思いがしたのです。自分が絵画に対して抱いていたような気持ちをウェブについて抱いている
人に向けて、僕が『近代絵画』から得たようなインパクトを与えられるような本が書きたいなと思い、『近代絵画』をロールモデルにしました。
(メイキング・オブ「ウェブ時代をゆく」より)
(メイキング・オブ「ウェブ時代をゆく」より)
なるほど。確かに読み手に対して「読み手が未知な何か」を言葉(文章)という情報伝達手段で伝えるといった観点では「近代絵画」がモチーフとなっているとも考えられるが、僕も20年近く前に「近代絵画」を読んでおり(実は小林秀雄は僕が最も尊敬する文化人であり、小林秀雄全集を所有している)「近代絵画」に対する印象は、「近代絵画」(新訂 小林秀雄全集 第十一巻:新潮社)の解説で日本の美術史学者の吉川逸治が考察しているとおり、小林秀雄はの批評対象は、広義では芸術という絵画であるとも捉えられるがは、本質的にはその絵画をメタファとして画家の思想であり人生観を批評している。という印象がある。
最後にこのエントリーを書きながら思ったのは「ウェブ時代がゆく」文体はロールモデルとなった小林秀雄ではなく、蓮見重彦や吉本隆明の文体に酷似している。
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2008.01.06
箱根駅伝と電子メール
Posted on 2008.01. 6 :19:26 in コラム Category
今年も正月恒例である箱根駅伝が行われた。ご存知の通り東京・読売新聞東京本社前〜箱根・芦ノ湖間を往路5区間(108.0Km)を5時間半で走る。ここ数年何度か箱根を訪れているが、あの箱根の山道を駆け登るのは僕にとっては想像を絶する限りである。今年の箱根駅伝は、史上初の3校リタイアという不名誉なレコードが残された駅伝でもあったようだ。
もともと駅伝とはその昔、公用の書状や荷物を、出発地から目的地まで同じ人や馬が運ぶのではなく、宿場ごとに人馬を交替して運ぶ制度を「伝馬制」が所以とのことである。その当時は、たすきに忍ばせた書状をリレーして運んだことであろう。この駅伝は極めて合理的な情報伝達手段であり、現在の郵便制度やインターネットのプロトコルであるTCP/IPもその思想を汲んでいる。
一昨年出版した「図解Web2.0 BOOK」の後書きで触れているが、「交通」の発達が情報の伝達に大きく寄与していることは改めて言うこともないであろう。その「図解Web2.0 BOOK」の後書きで引用した日本を代表する文芸評論家であり思想家の柄谷行人のいう「交通」とは広義では経済であり資本を意味するが、ここでいう僕の言う「交通」とは、「情報」を乗せて移動する物理的な「ビークル」である、その昔であれば航空機、船舶、自動車などが「ビークル」を意味したが、「情報」は複製可能であることから、テクノロジーが解決できる最も代表的なソリューションである。現在ではテクノロジーが「ビークル」として機能している。
歴史的にはブロードキャストであれば、新聞、放送、現在であればデジタル放送そしてWeb。ユニキャスト(私信)であれば電話、テレックス、FAX、電子メールと文字通りインターネットを含む情報技術であるIT(インフォーメーションテクノロジー)が担っている。(最近ではICT:(nformation and Communication Technology)というらしいが)
とはいうものの、ITの世界では情報伝達のインフラは年々高速化されているにも関わらず、電子メールのプロトコル(送受信手順)であるSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)がThe Internet Engineering Task ForceにてRFC821として標準化されたのは1982年であり、なんと四半世紀も前のことである。つまり僕らは25年以上も前のテクノロジーで電子メールを送受信しているのである。
温故知新とはよく言ったものだ。
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