Blogot - 旅とF1と車と男の嗜み

旅とF1と車と男の嗜みをテーマとした後藤康成のブログ。

グーグルのエンタープライズ向けビジネスモデル

 グーグルは広告収入が圧倒しているために見落とされがちであるが、グーグルはポータルサイトなどにサーチエンジンのOEMライセンス提供のビジネスを展開している。このサーチエンジンのOEMモデルは、アドワーズアドセンスの広告ビジネスより先にグーグルが展開してきたビジネスモデルである。独自開発したサーチエンジンをほぼそのまま他社で利用してもらうモデルであるために、ビジネスモデルとしては非常にシンプルなモデルである。

 現在ヤフーは独自のサーチエンジンであるYahoo Search Technologyをサーチエンジンとしているが、2001年から2004年までの間ヤフーのキーワードサーチにグーグルを採用した。ヤフーのキーワードサーチ結果に「Powerd by Google」と表示されたことにより、グーグルの知名度を高める結果となった。ヤフーを利用してブランディングを行う結果となったのである。

 2007年1月時点日本においてグーグルはニフティー、BIGLOBEインフォシークライブドア、エキサイト、はてな、AOLなど主要ポータルに対してPowerd by Googleと称してOEM提供をしている。グーグルはインターネットサーチの世界では一人勝ち状態なのである。

 しかし、このOEMモデルはライセンスビジネスであり利益率の高いビジネスであるが、グーグルのサーチテクノロジーを必要とするポータルサイトは限られており、マーケットで見ると決して大きくはない。

 さらにはグーグルは企業向けにグーグル・サーチ・アプライアンスGSE)と呼ばれるエンタープライズ・サーチをアプライアンスサーバーの形態にて提供している。この収益もグーグル全体として見れば微々たるものであるが、エンタープライズ・サーチのマーケットは極めて大きく、オラクルなどの参入により増加している。今後の成長ビジネスとなる可能性が高い。

グーグルの理念が意味するところ(グーグル考察 第1回)
壮大なミッションとWeb2.0(グーグル考察 第2回)
情報の組織化が意味するところ(グーグル考察 第3回)
コンシューマー向けサービスとビジネスモデル(グーグル考察 第4回)

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